今日から3月。
今年から3月は、
自殺対策強化月間に定められました。
※月間については
「3月は自殺対策強化月間」から
3月は決算期、期末にあたるせいか、自殺者が増えるのだそうです。
1998年、前年比8,472人増の32,863人の方々が、自ら命を絶ちました。
この年からずっと、日本では年間3万人超の方々が自殺によって亡くなっていて
社会問題になっています。
1997年は北海道拓殖銀行が営業継続を断念、その翌年が1998年です。
この年にも、日本長期信用銀行、日本債権銀、山一証券が破たんしました。
これらの事件が端緒となり、個人の経済的破たんを招いたのみならず
人々の心と社会に暗い影を落とし続けているのでしょうか。
2006年の内閣府調査では、自殺と相関関係がある変数として
「所得、負債、年
齢、離婚、結婚、出生、社会関係、失業」を報告しています。
社会の構造が人々の心の健康をむしばんでいる のですね。
こうした社会の流れに、キャリアカウンセラーとして対処したい!
というわけで、メンタルヘルスの「ラインケア」をテーマにして
第8回中部キャリアカウンセリング研究大会を開催いたしました。
テーマ:「メンタルヘルス・マネジメントの実務 〜ラインケアを中心に〜」
講 師:産業カウンセラー 新井典生先生
日 時:2月27日(土) 13:30〜16:30
会 場:ウィンクあいち 12階
主 催:特定非営利活動法人 キャリアデザインフォーラム
株式会社 テンプスタッフピープル
メンタルヘルスマネジメント検定の対策講座の講師もされる新井先生。
長年、総務課長、総務部長として社員の心の健康を守ってこられ
たくさんの修羅場をくぐってきた先生ならでは!
理論と事例をつなげながら、実践に役立つお話を提供してくださいました。
「疾病性ではなく事例性」で対処しましょう!
と、何度もおっしゃった新井先生の言葉が心に残りました。
疾病性とは「病気であるか否かの医学的判断」
事例性とは「本人や周囲が困って、実際に提示する客観的事実」
私たちはキャリアの専門家であって、医療の専門家ではありません。
ですから、診断や治療はできません。
ただし、診断や治療を受けるよう勧めたり、命ずることはできるとする
ラインケアの考え方は、私たちも適用されるものといえるでしょう。
まして、日々をともにする家族や職場の人々の顔色をみて
「元気ないね」とか、「何かあったの」とか声かけをすることは
上司も、キャリアカウンセラーも、心がある人なら誰でもできる!
もちろん、「眠れてますか?」のひと声も!
※内閣府
「眠れてますか? 〜うつの早期発見と自殺予防 一般編」疾病性ではなく、事例性で対処するためにも
心の病気、心の障害に関わる勉強を積まなければと
改めて痛感した、3時間でした。
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「3月は自殺対策強化月間」