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CDAシルバーウィークが幕を開けた土日に開催された
CDA養成講座第31回名古屋ABクラスでのこと。
それぞれのクラスとも、「
意味の反映」の理解に苦しみました。
「
意味の反映」とは、
マイクロカウンセリングの技法のひとつで
クライアントの語りの「意味」をとらえて、伝えるという技法です。
で、「意味をとらえるって、何をとらえるの?」という疑問がわきます。
よくよく振り返ってみると、「意味」という言葉の意味を
私たちは普段、あまり考えたりしないですよね。
はてなキーワードでは、次のように紹介しています。
い‐み【意味】(広辞苑より)
1. ある表現に対応し、それによって指示される内容。
1.ある言語形式によって示され、表される内容。
または、その指し表し方の型。わけ。「単語の?を調べる」→意義。
2.言語・作品・行為など、何らかの表現を通して表され、
またそこから汲み取れる、その表現のねらい・かまえ・こころ。
「何を言いたいのか意味が分らない」
2.物事が他との連関において持つ価値や重要さ。
「そんな事をしたって意味がない」
Wikipediaでは、次のように説明しています。
意味(いみ)とは、次のような
概念である。
- 言葉(単語・用語など)が持っている概念のこと。
例えば、「雨」は、
音声的には「ア」と「メ」が組み合わさっただけのものであるが、
そこには「空から水滴が落ちてくる現象」「空から落ちてくる水滴自体」
というような意味が備わっている。 - ある行動や発言が持つ必要性、もしくはそれが行われた理由のこと。
- ある物(物体やシステムなど)が存在する必要性や理由のこと。
50万部突破のベストセラー
「分かりやすい表現」の技術(ブルーバックス) の
著者 藤沢晃治さんは、
理解する技術 情報の本質が分かる (PHP新書)では、
「意味とは、同じ性質の情報をまとめたグループの共通点のこと」とのこと。
wikipediaの1.で説明されているように、
人間はものごとを伝達するために、ものごとを記号化することを発明しました。
それが言葉であり、言葉という記号には、人が託した意味があるのです。
例えば、雨とか水とか、誰にとっても共通の性質をもつ物体については、
誰にとっても雨は雨、水は水と理解できますから、言葉の意味は明快です。
ところが、形のないけれども、存在するもの
例えば、命とか、真実とかいったものを表わす記号としての言葉は、
人それぞれの生育過程、教育、教養の水準によって
その理解の仕方、理解の度合いが異なった状態で理解されます。
結果的に、同じ言葉を異なった意味で使うことが起こります。
私見としては、昨今、その異なりの幅は広くなっていると感じています。
詳しくはこちらから →
人材開発プロデュース辞典本を読む人が減っていることと関係しているかもしれません。
本を読むと、必ず、理解できない言葉が出てくるので、辞書をひきます。
すると、私たちは言葉もつ意味をひとつづつ、手にいれていくことができます。
ということは、本を読む機会が減ると、辞書をひく機会も減り、
つまるところ、言葉の意味を手に入れる機会も経るのではないでしょうか。
それは、さておき。。。
そんなわけで、クライエントの語りに含まれるどのことがらに対して
クライエントがどのような意味を託しているかは、その人にしか分かりません。
クライエントもあることがらにある意味を託していることに、
気づいていないかもしれません。たぶん、気づいていないことが多いでしょう。
Keyword Project + Psychology では、次のように解説しています。
意味の反映技法では
『主観的体験の多様性』を前提としているので、
『あなたにとってその出来事はどのような意味がある
のですか?
あなたにとってその人との人間関係は価値のあるものですか?』という
質問形式を採用することが多くなる。
意味の反映技法を効果的に活用すること
によって、
『クライエントにとって有意義な経験』と
『クライエントにとって無意味な経験』とが明確化されるようになり、
自分自身の感情と他者との人間関係、社会的な責務に関する「洞察」を
より深めることが出来る。
つまり、「意味の反映」とは、クライエントすら気づいていない意味に気づき、
これをクライエントに伝え示す技法といえますから、高度な技法といえますね。
マイクロカウンセリングの創始者であるアイビーは、「
マイクロ技法の階層表」を
1985年に始めて発表した時、「意味の反映」を下から6番目に位置づけました。
1995年の改訂版では、下から9番目(上から4番目)に位置づけなおしています。
「
マイクロ技法の階層表」は、
カウンセラーの訓練のためのモデルであり、
下から習得していくことが効果的とされています。
1995年版から「意味の反映」の階層を上にした理由を知りません。
先の
Keyword Project + Psychologyによると、次のような説明も見られます。
一般的なカウンセリングで実施される
『解釈(interpretation)』は、
アイビィが実践的な定義を行った
『意味の反映技法(reflection of meaning) 』
と深い関わりがあるとされる。
・・・・
クライエントの精神的苦悩や不適応状況、悩み事の内容を
『言語的に再定義すること』であり、
共感的な態度を示しながら
『新たな観点と認知を示唆すること』である。
きっと難しさ、習得のし難さ、それに比しての重要性をふまえて
アイビーは「意味の反映」の位置を上にあげたのではないかと推測できます。
CDAの卵の皆さん、分からなくてもがっかりしないで!
カウンセリングの体験を積む中で、「意味の反映」とは
「ああいう働きかけを意味するものなんだ!」と、実感する日が必ず来ます。
その日まで、研さん、研さん!
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